cause and effect 4
二人が帰った後、高耶はまた悶々と考え込んでしまう。
譲に指摘されたことによって、自分の様子がおかしいということを否応なしに自覚させられてしまった。
そして気付けばあの男ーーー直江のことを考えているのだ。
こんなに悩む原因が直江である理由がわからない。
どうして直江に微笑まれただけで嬉しくならなきゃいけないのか、どうして浅岡さんのことを聞かれてなんだかムカムカしなきゃいけないのか。
今まで、こんなに理由が分からなかったことなんかない。
これまでの自分の世界では、全てにおいてはっきりした原因の下にその結果があるものだった。
だが、今の自分の心には原因が分からない、イロイロな感情が渦巻いている。
「…クソッ!もうなんなんだよ!ワケわかんねーよ!」
まさに、ワケわかんねー状態だった。
次の日、譲も千秋もなんだかオレを元気付けるかのようにバカ騒ぎして先生に怒られたりした。
せめてオレも友人たちの前では悩むのをやめようと思い、そのおかげで楽しい時間を過ごせた。
放課後は今日もバイトだ。
直江とはまた月曜日まで会うことが出来ないのか、とどんよりした気分でバイトに向かう。
って何どんよりしてんだ!?とつっこむが、オレはもう自分で気付いてた。
オレは直江に会うことを楽しみにしてるって。
理由なんかわかんないけど、とにかく会いたいと思ってしまうんだ。
誤魔化しても心が勝手に思っちまうんだからしょうがない。
そう半ば開き直ったら、なんだか気分が楽になって落ち込んだ頭も上昇気流に乗ったようだった。
接客態度もいつもより良いんじゃないかな?
とそこへ、譲と千秋のコンビが入ってきた。
「高耶ー!頑張ってる?」
譲が話しかけてくる。
本当はバイト中にあんま話とかしちゃいけないんだけど、今は客も少ないからいいだろう。
「あぁ。まあな。」
しばらく今日の学校でのバカ騒ぎの話をしてたら、千秋が突然言い出した。
「そいや、お前の言ってた色男って今日は来てねぇの?」
色男…直江のことか。
(おいおい、頬がピンクに染まっちゃってるぜ…)
千秋は仮にも中学の頃、深志の仰木と言われていた高耶のあまりの変わりように驚いてしまった。
「今日は多分来ねぇよ。月曜発売の雑誌買いに来るだけだから」
「そうなの!?なんだぁ〜」
なんで譲がそんなに残念がってるのか分からない。
そのうちだんだんと客が増えてきたので、
「んじゃあ、そろそろ帰るね〜」
と店を出て行った。
二人は結局何しに来たんだろう・・・。
そしてしばらくして、オレは驚いてしまった。
今日は来ないはずと思っていた直江が店に入ってきたのだった。
<さめコメ>
高耶さんがオトメです!
譲と千秋が何しに出てきたのか私にもナゾです。
進展しないなら出なくても…みたいな(笑)